子犬の育て方
私たちが生まれてから何を飲んで何を食べればいいんだろう?
お母さんといつまで一緒に居れる?
初めは母乳からはじまり離乳へ移行していくんだ。そして出産が終わった後、2ヶ月ほどで親離れするんだね!
僕たちの成長スピードは人の約20日分だから1日1日大切にしよう。そして濃い1日を逃さないために最後の勉強だ。
子犬の子育て
繁殖者にとっての子育て期間は約2ヶ月です。
- 前半30日程は母犬が子犬を守って育てる時期
- 後半の30日程は、母の下を離れて生活してゆくための準備期間
子犬といっても、大型犬や小型犬、生まれた時の状況、季節、 屋内屋外、母親の性質など多くの条件があり、それぞれに対応が違います。
当然、飼い主の手当もそれらの条件によって異なってきます。
子犬の成長スピード
子犬の発育は驚くほどで体重は生後10日で2倍、15日で3倍になり、1ヶ月後には6.5倍。2ヶ月後には15~16倍となっていきます。
体重増加だけでなく、 開眼、歩行、排便、 兄弟での喧嘩、そして親離れと目を見張るばかりの変化をみせます。
この成長具合を、人間の子供にあてはめてみると子犬の1日は、人間の子の20日にもあたると見ています。
子犬の2ヶ月での変化表
DL➡子犬の2ヶ月成長表
体調を崩して下痢をしたりなどすると同じようにその1日は人間の子の20日にも及ぶ間のストップ、逆行になります。
従って、子育て期間中は毎日毎日、毎食毎食手を抜かないように心を配る必要があります。
這い回っていた子犬が、12~13日程で立つようになり、17日目頃には自分で歩き出します。
目も見えるようになり、飲んで、食べて、喧嘩して重なり合って眠って大きくなっていきます。
20日を過ぎる頃には門歯が生えてきてやがて白歯も揃ってきます。
歯が揃うことは、 乳離れOKの合図です。
30日前後から40日前後にかけて母犬と子犬は初めて夜と昼だけ一緒にするようにし、2~3日もすれば夜だけにするなど10日間かけて少しずつ親離れ、子離れに移行させていきます。
またそのぐらいになると母犬も嫌がります。
子犬が繁殖者のもとを離れて、新しい家族のもとに分譲されてゆくのは
生後45日もたてば可能ですが、今の動物愛護の法律では生後56日以降に譲渡が可能です。
日数が経てば経つほど新しい家族のもとでの食事を食べない、環境変化でのストレスなどが少なくてすみます。
逆に大きくなるほど新しい環境に慣れにくくなるので、譲渡は60日目位(2カ月)が一番良いでしょう。
開眼
出生時の子犬の眼は全然開いていません。
12日目頃に眼裂がわかるようになり、僅かに目やにが出てきます。
殆どの犬が13日目に開眼するようです。
目が開くと急に子犬の表情が豊かになり、個体差もはっきりしてきます。
ただ、眼は開いても、すぐには見えるわけではありません。
明暗は判別出来るようで、夜間小屋の電灯を見つめたりしています。
室内などの暗い電灯なら害はありませんが、
昼間の太陽を見つめたりすると眼底の網を焼いて失明の恐れもあるので、開眼後1週間くらいは直射日光にあてないようにします。
17~18日頃から目もよく見えるようになり、表情や動作が可愛くなってきますが、眼色の濃淡の判別は、あと1ヶ月近く後のことになります。
子育て期間(0日~20日)
雌犬の授乳
母犬の乳首は、普通左右5個ずつで合計で10個になりますが、犬によっては片側が4個だったり、 両側とも4個だったりで、8個ないし9個と少ない時もあります。
乳首の数に多少はあっても泌乳量の多い乳首は大体決まっていて前方の胸の方に位置する乳首からの乳汁の分泌はあまりありません。
一番多くでるのは、後方から2番目のもので、次はその前の乳首か、一番後方の乳首となります。
母乳が出やすい順番
後から2番目のものが最多でそれから離れるほど泌乳量が少なくなるのです。
生活力旺盛で要領の良い子犬はこの分泌の多い乳首に吸いつけば、たとえ他の子犬が横から奪いとりに来ても絶対に離さないで独占します。
また出の悪い乳首にあたった時はすぐにやめて別のよく出る乳首を求めて他犬を押しのけてもぐり込みなどして奪いとろうとします。
ここの競り合いで性格がおよそ何となくわかってきます。
子犬の数が5~6頭までならば良いのですが、10頭近くともなると要領の悪いもの、吸う力の弱いものはいつも出の悪い乳首で我慢しなければならないのです。
僅か4~5日のうちに甚だしい発育遅れとなりついて行けなくなります。
死なないで育ったにしても、少し暗い、気が弱い、内弁慶俗に言うしけっ仔(控え目)になってしまいます。
生活力の強い、弱い、要領の良い、悪いの差で生存競争に負けた犬が落ちて行くのは自然の摂理で止むを得ないことですが、同胎の兄弟犬の数が多いために母乳が飲めないのはちょっと状況が違います。
一胎仔(いったいし)が10頭もの数では、遅かれ早かれ差が出始める結果となるでしょう。
全犬揃って育てるためには早めにな哺乳するか、飼い主がバランスよく母乳をローテーションするかして差がつかないようにしてやります。
多少なりとも母乳を飲んでいる犬は人口哺乳しても消化不良なども起こしにくいようです。
大切な保温
生まれたての子犬は触っても冷たい感じがしますが、体温は母犬よりずっと低く35℃しかありません。
母親と同じ体温になるには40日近くかかります。
体温を一定に保つこともできず、室温によって変化します。
あまり寒いともちろん元気がなくなりますが、逆にあまり暑くても子犬に負担がかかり、高温が苦手ですから母犬も暑さに参ってしまいます。
室温は20℃くらいが適当でしょう。
母犬と一緒なら母犬は出産後体温が上昇しますから、母犬のお腹の下で保温したり、兄妹と固まって温まります。
しかし、母犬と離れ離れになったり、母犬が面倒を見ない時は室温の管理に注意が必要です。
自分で体温調節ができない子犬は母犬のお腹の下で保温されますが、母犬と離れたときは兄妹と固まってると言えど要注意。
冬なら底冷えしないように特に電気マットや暖房、冬ならエアコンで室温の管理が必要です。
哺乳
生まれた子犬は、すぐに自分で母乳を求めて移動します。
しかし、すべての子犬が母乳を飲めるわけではありません。
飲む力がなかったり、兄弟の数が多いと飲むことのできない子犬が出てしまいます。
とくに初乳はぜひ飲ませたいものです。
初乳には母犬からの免疫が含まれていますが、その免疫の70~80%を生まれて数時間で受け取ります。
その後減少していきますが、生後2日までは免疫を分泌します。
もし子犬が初乳を飲まなければ、母乳を搾ってでも飲ませるほうがよいと思います。
出産頭数が多く、お産が長い場合は出産の途中でも初乳を飲ませます。
免疫を受け取るという意味に加えて、陣痛が促進されるという効果もあります。
まず、最初の母犬の泌乳不足ですが、まれにこの様なこともあります。
時には全然と言って良いくらい出ない犬もいます。
生後20日くらいまでに子犬の体重増加が悪い原因
- 母乳の乳不足(栄養不足)
- 母乳を飲む力が弱く、兄弟犬と差がつく
- 消化不良、下痢等の胃腸疾患など
子犬達はみな母犬の乳首に吸いついているけれど、3、4日経っても体重が増えないばかりか、逆に出生時より減少して行きます。
乳首を指で押しても白い母乳が僅かににじんでくる程度で細い糸をひいて飛ぶようなことは無いので判断がつきますが、このままでは一週間程のうちに全犬が死んでしまいます。
前からわかっていれば出生直後から人工哺乳にするとかで育たないこともありませんが、哺乳には大変な労力がいります。
ただ母犬がついているので、排尿、排便についての世話は母親がしますからその点は良いのです。
また、兄弟犬に比べて体重の増加が悪い犬がいる時は、優先的にこの犬に授乳するようにします。
生まれて2週間くらいは母犬が肛門付近を刺激すると排泄をします。母犬の口の周りは毛が抜けたり、炎症を起こしたりしていますが、 子犬の体と育任場所を清潔に保つためには大事な仕事です。母犬が舐めて全部食べて世話をする時は問題ありませんが、母犬の世話を受けられない時は飼い主が世話をします。人の手での世話をする時は、 ティッシュなどをぬるま湯で湿らせ、軽く刺激すると尿も便も出ます。1日に4~5回は排泄させる必要があります。終わったあとはお湯でしぼったタオルなどでその周りをきれいに拭いてあげて下さい。離乳食を盛んにするようになると便の量も増えます。子犬も成長に従って自分で段々遠くの方に行って排便するようになりますが、母犬はその臭いをかいですぐに始末してしまいます。 母犬を離すようになるまでは、母犬に任せておいて良いでしょう。2週齢くらいまでは子犬の排泄は母犬がなめて世話をします
健康チェック
持ち上げた時に充実感があれば健康です。
1つ目のポイントは人の目は重さの剣討をつけますから子犬を持ち上げた時に思ったより軽ければ問題があると思ってください。
2つ目のポイントは、 母乳を吸う力があるかどうかです。力がなければ人工哺乳になってしまいます。
体重はもちろん健康のバロメーターです。
犬種によって体重に違いがありますが、その犬種の生まれた時の標準体重よりあまりに軽ければ問題があります。
また体重の増え具合も重要です。
毎日決まった時間に体重を計ります。
最初の一日は体重が増えなくてもかまいませんが、二日目からは確実に増えることが必要です。
体重が同じだったり、減ったりすればやはり健康とはいえませんが、母乳を飲んだ後か前かにもより差が出るので決めつけも良くありません。
子犬の体重はどんな犬種でも生まれて2週間目には2倍になるのが普通です。
爪切り
狼爪は生後間もない時に切除するのですが、そうでない正常な指の爪切りのことです。
子犬の爪は、細く釣状に尖っているので、引っかかると大変なもので、人の場合でも引っ搔き傷など絶えなくなります。
1頭の子犬の前肢の指の数は8本(前狼爪2本省く)ですから、 6頭で48、8頭だと64という数になります。
これだけの数の前指で乳房を押しながら母乳を飲むのですから乳房はたちまち引っかき傷だらけになり赤く血が溶んできます。
また、母犬も乳房が痛いので嫌がりもします。
第1回目は10日目
生後10日程たったら、 第1回の爪切りをしてやりますがこれは母犬に対する思いやりです。
この時期は人用爪切りで十分です
2回目は30日目頃に切りますが、これはどちらかと言えば対人間対策です。
30日目までに長くなってれば早めに爪を切ってやっても良い。
爪の切る場所
爪の先端の釣形に曲がって白っぽくなっている部分だけを切除するのですが、深爪を切ると出血してなかなか止まりませんから注意がいります。
もし深く切りすぎて出血が止まらない時はペットショップに置いてある止血剤(クイックストップ)を前もって用意しましょう。
爪切りとひと口に言いますが、意外に動き回って保持するのも一苦労で、小さな指先の細い爪の先だけを切る作業を数十回も繰返すわけですからひと仕事となります。誰かに保持してもらう方が賢明です。
また、この時期の爪切りは人用の方がやりやすいかもしれません。
切った後、必ず爪の角を取るヤスリをかけますが、これを丁寧にしておかないと爪切りの効果は半減します。
専用の小型のヤスリを用意しておきます。
人口哺乳
人工哺乳は母犬の母乳を完全に飲むことのできない場合、母乳が不足する時、母乳を飲ませてはいけない時、子犬が母乳を飲めない時などに行ないます。
状況によって、完全に人工哺乳する時と補助的に行なう時の哺乳があります。
大型の場合
飲ませる時の温度は体温程度で量は少量から始めて次第に増やしますが、生後1週間位で1回に多くて20mlまで2週間位で1回に30mlまでとして哺乳の回数は1日に3~4にしますが消化不良を起こすことがあります。
消化不良は軟便、下痢便となるおそれが多分にあるのでそれ以前にビオフェルミン等の整腸剤で発症を防ぐようにします。
消化不良の徴候は便で判断しますが、子犬の排便は母犬がすぐに食べてしまうので中々観察しにくいものです。
便の太さ、硬さ、色調が正常ではあってもその中に粟粒状の粒が混じっていたならばその徴候とみます。
上手に哺乳すると母乳のみで育てるよりも成長が早くなりますが、量が増すと前記のように腸の調子が悪くなります。
そこで一胎犬の中でも力の強い子犬に哺乳をして早く満腹にさせて母犬の乳首につかないようにしてからよく出る乳首に飲みの弱い犬をつける方法をミックスして育てていきます。
使う哺乳ビン
大型犬では人用が使えます。哺乳ビンは人間に使うものでよく、乳首の孔が大きいと乳が出過ぎてむせたりするので、初めは小さな孔1個として成長に従って孔の数を増やします。小型犬では犬猫用を使った方が便利です。人用も健常児用と少し小さな未熟児用があります。乳首の穴はクロスカットで最初から開いているものと自分で開けるものがあります。 自分で開ける時はつまようじを内側から入れて押し、伸びたところで先端をハサミで切ります。この場合、穴を大きくしないことがポイントで逆さにしてぽたぽた落ちるくらいだとむせてしまいます。あくまで哺乳ビンは子犬が自分で吸って飲むことが前提です。吸う力が強いと哺乳瓶の中が陰圧になってミルクが出なくなります。一度離すと空気が入って元に戻りますが、吸う力がない時は陰圧になるくらい吸うことができませんから哺乳ビンの肩のところに小さなピンホ ールを開けると楽に飲むことができます。
ミルク
成長の早い犬の母乳と牛乳や人用のミルクでは、成分に大きな違いがあります。
タンパク質や脂肪は牛乳の倍近く含まれていて人用の粉ミルクを濃くすれば水分不足になります。
もう一つの問題は肉食動物は乳糖を分解するラクターゼをもっていませんから牛乳や人用のミルクを消化できず下痢をしてしまうことになるということです。
成犬の下痢ならそれほど重大なことになりませんが、子犬の場合2~3日下痢をするだけで大きく成長が遅れます。
ミルクなら犬用ミルクがいいかと思います。
飲ませ方
飲ませる前に排尿、排便をさせます。
ミルクは人肌程度に温めます。
弱っている時や消化の悪い時は、最初は標準より薄めにしたり、少量のブドウ糖をミルクに混ぜます。
- 飲ませる時は子犬を手のひらで包み込むように片手で持ち、もう片方の手でミルクを飲ませます。
- この時水平よりやや上方に向かせるように少し角度をつけたほうが飲ませやすいようです。
- いつも乳首の中にミルクが入っていることが大切で空気を飲ませることは避けてください。
- 子犬がミルクを飲めば空気が哺乳瓶の中に入りますから確認できます。
- 子犬は満腹になれば乳首を離してそのまま寝てしまうこともあります。
- 長く乳首をくわえていても必ずしもミルクを飲んでいると考えないでください。飲めずに長い時間くわえ疲れて離すことも多いものです。
1日の哺乳の目安
完全な人工哺乳と補助的哺乳では必要量が違ってきます。
補助的哺乳では、あくまで母乳を優先することを考えます。
子犬の体重を毎日計っていれば、 体重が増えることによって足りていることが確認できます。
体重を計らない場合は、元気で力強く動いていれば問題はありません。
量の目安は、最初は体重の15~20%、生後7日目頃から25%、15日からは30%くらいが標準でしょう。
完全哺乳の場合は、大きさや健康状態により異なっていますが、大型犬で子犬が元気なら1日4~5回でかまいません。
しかし、小型犬や元気のない子犬はまだ回数を多くします。
子育て期間(20日~30日)
離乳の時期
母乳は個体差がありますが、大体25日位から泌乳が止まってきます。
従って生後20日過ぎたら哺乳と離乳食を与えるようにします。
(小型などの場合は生後30日からでもよいので20日で食いつきが悪ければしばらく様子を見ておいてもよいでしょう)
母乳を吸う口唇反射が消え、乳歯が生える3週間目ぐらいになると子犬は乳首を噛んだりするようになります。
母犬も授乳を嫌がり、子犬を軽く噛んだりして哺乳を終わらせます。
野生の状態や本能が残っている犬だとこの頃に母犬が半分未消化の食べ物を吐いて子犬に食べさせます。
こういった方法が離乳の基本ですが、人と暮らす犬たちにはこんな行動はたまにしか残っていません。
普通は3週間目頃から離乳食を与えますが、成長の早い大型犬は栄養価の高い良質のタンパク質を多く必要とするので早めに離乳食を与えることがあります。
小型などはあまり食べない事が体感できたので先ほども述べたように生後30日からでも問題ないと思います
また、人工哺乳の子犬でも2週間目頃から開始してかまいません。
母乳を長く与えても、離乳を早目に与えても成長にはあまり関係ありません。
離乳食
上記に書いた通り生後20日~30日頃から始めます。
子犬の成長に必要なタンパク質が豊富に含まれていて柔らかく消化が良く、なおかつ高カロリーな物が離乳食に適していると言えます。
例)離乳食その1
最初は離乳のための準備といった程度で脂肪の無い牛、馬の赤味の生肉をミンチにしてダンゴにして与えます。
ダンゴといっても、大人の小指程の太さと長さに丸めたもので大型の子犬で1頭あたり5gくらいのものを子犬の数だけ作って、1つずつ与えますが、この餌づけは楽で呑み込むようにしてたちまち食べてしまいます。
最初は1日1回とし、1週間~10日間くらいかけて1日4~5回まで増やしていきます。
赤身の生肉は、子犬にとって一番消化しやすい食品ですから下痢をしたりすることはまずありません。 (脂がないため)
例)離乳食その2
少し濃いめに溶いた粉ミルクに幼犬用ドッグフードをお湯でしばらく浸けておいてた 柔らかいペースト状にした物
例)離乳食その3
昔は便利な離乳食が無かったが、今の時代はハイカロリーで下痢もしにくい缶詰などがある。手間暇を考えると大変便利で使い勝手が良い。離乳食用の缶詰を与えるか、牛や馬肉なども混ぜて食べやすくしてタンパク質を増やすなども良い
オススメ離乳食(初めの1週間)
- 初めの2、3日は口で食べる練習で馬肉か牛ミンチ(赤身)をコネて与える。
- 食べることが出来たら次は2,3日後馬肉か牛ミンチ(赤身)+ヤギミルク(粉)+ふやかした幼犬フードを混ぜて団子で与える。
- これも食べることが出来たら平たい食器に馬肉か牛ミンチ(赤身)+ヤギミルク(粉)+ふやかした幼犬フード+卵黄を混ぜて置いておくと1週間~10日ぐらいで自分から食べるようになる。
- 馬肉か牛ミンチ(赤身)とヤギミルク(粉)のストックが無くなれば成長もしてるのでやめてよい。
- 体が出来上がるまでふやかした幼犬フード+卵黄で十分です。
離乳食の与え方
初めは離乳食に慣れさせるだけなので、一般的なのは手でこねて人肌ぐらいの温度にします。
子犬の口の周りに塗りつけ、舐めさせて味を覚えさせる方法。
他に上顎になすりつける方法などいろいろ考えられますが、 牛の赤身のミンチなど少量ずつロの中に入れても意外と食べてくれます。
離乳食の回数は、1~2日目は1回、3~4日目は2回というようにだんだん回数を増やして離乳させていきます。
1週間から10日ぐらいで(4~5回)完了するのがよいでしょう。
1回の量は少しずつにして食べたら与えを繰り返して食べなくなったらやめるというようにしましょう。
便の状態も考慮しながら徐々に増やしていきます。
そして1週間も経てば離乳食にも慣れて食器で与えれば自ら進んで食べてくれます。
子育て期間(30日~40日)
離乳
順調に発育していくときは、驚くほど体重が増えていくので、毎食、毎食手を抜かないようにします。
離乳食10日後(生後30日)
生後30日くらいになると、子犬も食器で食べられるようになります。
食事の量が増えるに従って排便の量も増えますが、この排便も20日頃にはもう自分で中腰になってするようになっています。
食事の与え方
子犬の食事は、生後30日辺りから1頭ずつ別々の食器で与えた方が良いでしょう。
成犬用の大きな食器などを利用して全犬を1つの容器で食べさせるのは初めの10日間ほどで、これを長く繰り返すと取られまいと食べるのが早い犬は過食となり喧嘩の原因にもなります。
またオットリマイペースな犬が遅食となってしまいます。
いずれにしても、生後20日から30日までの間が離乳への移行期間(口で食べる練習)です。
この時期の食事の内容と与え方に失敗があって胃腸疾患をおこしたりすると発育が大幅に遅れることにもなるので、最新の注意がいります。
30日も経って子犬達が食器で食べられるようになったら子犬食を与えます。
30日を過ぎて母乳に頼らずに子犬食に切り替えてゆき、適切な管理が出来るとめきめき育ってゆきます。
体重も小型中型は1日に10g~30g、大型の場合は100gから150g、時には200gも増えていることがあります。
親離れ
母犬のためには40日も経ったら子犬と母犬を離してしまった方が良いでしょう。
生後40日となれば母犬無しでなんとか育っていきます。
母犬の方も乳房にまとわりつく子犬を次第にうるさがり、逃げ回ったり、歯をむき出して怒ったりするようになります。
母犬によってはこのようなことはなく、 ずっと後まで子犬の面倒をみているものもいます。
母犬から子犬を離すのは30日~40日の間に少しずつ離して40日には完全に離すようにしましょう。(子犬の成長が乏しい時は40~50日まで夜だけ母乳を与えることもある)
親離れのやり方(例)
- 30日目の初めは昼1時間だけ子犬だけの生活。
- 日にちが経つにつれて2時間、3時間…と増やしていく。
- 35日目は日中(昼)は子犬の生活。
- 36日以降から日中子犬の生活時間をさらに長くして夜~朝、寝る時だけ母犬と一緒にする。
- 40日目になると完全に親と子を離す。
子育て期間(40日~60日)
子犬たちだけの生活
40日経つ頃にはもう親は完全に別にしても大丈夫です。
子犬達もその体の大小、毛色、表現等の差が顕著になって性格も判ってきます。
今までは大きくなっていくのを見る楽しみだけであったが、観賞する楽しみが加わってくることになります。
補足ですが、親離れが遅すぎると寂しがり屋の依存体質になる場合もあり、逆に早すぎると母犬、兄妹との交流が少なく経験不足から何かしらの問題が出ることもあります。
乳房の収縮と産後母犬が外見、 内容ともに完全に戻るには出産後正味4ヶ月を要します。
駆虫
交配前に母犬の腸内寄生虫の駆除をしてあっても、 子犬には回虫がそれも相当大きく成長したものがいる場合があります。
症状としては、体重の増加率が少々落ちる、下痢便をするようになるのでわかります。
生後20日も過ぎてこのような徴候がみえたら駆虫をします。
(徴候が無くても投与することも有)生後2ヶ月位までの子犬に寄生する腸内寄生虫は回虫だけと考えてよいのでこれを対象にした駆虫薬を使います。獣医に相談しましょう。
30日過ぎたならば、子犬に回虫の寄生した徴候が無くても駆虫をすることをおすすめしますが、パルボ等の伝染病の予防接種(5種混合、7種混合など)をする際には、駆虫薬を投与したあと3週間ほど間隔を空ける必要もあるのでそれらとの兼ね合いを考えて駆虫の時期を決めます。
回虫以外の腸内寄生虫、 釣虫(十二指腸虫)と鞭虫の心配はもう少し先の3ヶ月以後からのことになります。
狂犬病予防注射
義務化されている為、狂犬病注射を生後3ヶ月から年に1回行いましょう。
狂犬注射はいつ接種しても次の3月末まで有効となります。
もし、1月に狂犬病予防注射打った場合、3月末まで有効なので同じ年の4月からまた打たないといけなくなり、合計2回打つことになります。
時期により4月まで待つ方が良いでしょう。
また狂犬病予防注射とワクチン接種は一緒には打てず打つ順番はどちらが先にせよ1ヶ月期間を空けなければいけません。
よってワクチン接種を優先して先にしておきましょう。
ワクチン
犬の伝染病の予防注射には、法律で定められている狂犬病予防注射の他に、犬の伝染病である
ジステンパー、伝染性肝炎、 ケンネルコーフ、パルボウイルス感染症、パラインフルエンザ、 コロナウイルス感染症、レプトスピラ病
などのワクチンがあります。
レプトスピラ病には、その病原体の違いから3種類のレプト犬スピラに対するワクチンができています。
ワクチンは1種類だけを予防するための単独ワクチンもありますし、9種類が含まれた混合ワクチンまで多種類のワクチンがあります。
しかし、今では大体5種や6種、9種などになり、地域により流行などがあるのでどのワクチンを選択するのかは、獣医師に任せて下さい。
ワクチンの接種時期は一般的には生後60日くらいの時と90日くらいの時の2回接種でといわれていましたが、今では生後60日(2ヵ月)、90日(3ヵ月)、120日(4ヵ月)を推薦しております。
その後は年に1回です。
譲渡(最後の子育て)
親離れをして1ヶ月(生後60日)も経てば新しい家庭へ引き取られる時期でもあります。(生後56日以降)
達成感と共に寂しさもありますが、その子が新しい家庭へ出向いてその家族の未来に喜びや幸せがあふれる時間を思うと手放さないわけにもいきません。
子犬に少しでもストレスの無いようにするには繁殖者で育った環境と新しい飼い主さんの環境をなるべく一緒にすることで子犬にも負担が少なく済みます。
ここで繁殖者で育った環境と新しい飼い主さんの環境が違うと子犬も戸惑ってストレスを受けて体調を崩す場合があります。
しっかりと新しい飼い主さんに引き継ぎを行いましょう。
譲渡するときは簡単なカルテを相手に渡す
- 何月何日生まれ
- 兄妹の頭数
- 与えている食事
- ワクチン接種時期
- 虫下し時期
- 状態・性格など繁殖者がわかる事
- 血統書の発行
- 子犬の生活や1日の流れ
- 子犬の環境