トイレのしつけ・トレーニング
もじもじ。トイレはどこですればいいのかな~。場所が分かりにくい
トイレのしつけはとにかく失敗させないことがコツなんだ。
ちょっとした工夫で出来るようにもなるから諦めずに頑張ろう!
トイレしつけ・トレーニング
目次
トイレのしつけで大事なのは”失敗させない環境″
例えば
- トイレトレイが大きい
- トイレ専用場所(サークル内は全部トイレシーツ)
- トイレのタイミングを把握してる
- トイレを我慢してもらい、我慢後にトイレに連れて行く
など失敗しようがないように工夫することが大事です。
いつもお客さん宅伺いいつも見て思う事は
- トイレが小さい
- 家の隅にトレイを置いてる
- 常に犬がフリー
- トイレ専用がない
- トイレの場所が分かりにくい
- トイレまで距離が遠い
- 留守が長く多すぎる(人がいない時間が多い)
など失敗しざるを得ない環境がトイレが上手くいかない事があります。
もともと“尻癖”が悪い犬も存在しており、これは癖の問題なので中々改善しません。
トイレの癖は“習慣”
人で言うと
- 朝起きたら顔を洗う
- すれ違う人に挨拶する
など頭で考えて行動しないのが“習慣”です。
犬のトイレのしつけも頭で考えて行動させるのではなく
“トイレがしたくなったら何も考えずにトイレに駆け込む”
なのです。
人もショッピングモールなどでトイレを探す場合は案内板を見てトイレへ行くのと同じです。
そして一番重要なのは
”飼い主さんの所へ行く前に育った環境”です。
譲渡前の環境が重要な理由
トイレは動画である通り
“生後20日”
でトイレは覚えます。
生後20日は目が開いて1週間ほどしかたってなく、やっとこさよちよち歩ける程度です。
しかし、見てわかる通りトイレがしたくなったら母犬から離れて外でトイレをして用が済んだら母犬のお腹へ戻ります。
さらにトイレはトイレトレーにするとように失敗させないようにしてますので
“トレーはトイレ”
と自然と覚えてくれる確率が上がります。
勿論、トイレまでの距離が近いと言えど子犬からすればトレーまで遠いこともあり、間に合わなったり母犬に体を舐められて寝床で漏らしたりすることはあります。
でも意識(頭の中)はトイレへあるので成長して体が動きやすくなるとすぐに出来るようになります。
これを見た限りではやはり犬は綺麗好きで寝床を汚したくないと自然に思うわけです。
また寝床が汚れても母犬が綺麗に片付けます。
そして人も介入して毎日綺麗にします。
話は戻りではなぜブリーダーや譲渡する前の環境が大事かというとここでキチンととしてれば譲渡後の新しい飼い主さんにバトンが渡しやすくなります。
環境が変わっても変わらない
飼い主や住む場所が変わっても
- トイレトレイ
- シーツ
- 寝床(クレート)
- サークル
は変わりません。
そのまま同じ飼い方をすれば勝手にトイレはしてくれて問題はなくなります。
これが“失敗しない環境を整える”です。
少し勝手が変わり犬も失敗したりすることもありますが、トイレのしつけの土台はしっかりしてるので環境に慣れてくると大体はうまくいくかと思います。
なぜ尻癖が悪くなるのか?
それは育った場所が寝床やトイレの”境界線”がない事です。
衛生を保たなかったり、トイレと寝床の区別を付けないことにより
“寝床もトイレも同じ”
となってしまいどこでもトイレをしてしまう癖がついてしまうわけです。
これこそが失敗してしまう環境を整えてしまうという事です。
早い話不衛生で育った環境がそうさせるのだと思います。
子犬も初めは綺麗なところで寝て、寝床以外はトイレ…としますが、環境が悪いとだんだんと綺麗な所が無くなり寝床までも不衛生が侵食していってトイレはどこも同じとなってしまいます。
また汚れたところも気にしない性格にもつながるかと思います。
勿論、これが全て当てはまるわけでもなく、そうなるケースが増えるという事です。
これを踏まえると譲渡する前の“育ち”がカギを握るのだと推測されます。
正しい育ち方をすれば、もし新しい家庭に行って環境が変わりライフスタイルが変わり出来ていたトイレのしつけが出来なくなった場合でも正しい飼い方に戻せば子犬も体が覚えておりすぐに元に戻る確率もぐんと上がります。
人も小学生中学生の頃に何か習い事をしてると大人になっても何となく体が覚えて何となくこなすのと同じかと思います。
性格でトイレのしつけに差がでる?
犬の性格・性質によりトイレのしつけの上達に差が出ます。
気が小さい子や繊細な子はトイレが上手
↳やはり綺麗好きで汚れてるところを嫌うので寝床以外でトイレをよくする。
綺麗汚いの境界線をうまく張ってる。
☑デメリット
↳シーツが少しでも汚れてるとしなかったり、トイレではない綺麗な所で粗相をしてしまう。
大胆で細かいことを気にしない平和タイプ
↳平和なタイプで陽気。差別がなく誰とでもフレンドリー。
☑デメリット
↳逆を言えば境界線がない性格なので綺麗汚いの区別がない。例えると高級寿司でも100円寿司でも喜んで食べるために違いが分からない。なのでトイレの上で寝たりするのにも抵抗がなく、違いが分からないので自分の寝床でトイレもしてしまう。
子犬を迎えた日のトイレ
子犬を迎えた日は色々なことに慣れていかないといけません。
まずは
- (左)サークル(リビング)作り
- (中)トイレ作り
- (右)クレート
愛犬が来た日はとりあえずクレート(右)かサークル(左)に入れて様子を見ます。
愛犬に安心する場所を1つ提供して”逃げ道”を与えます。
慣れてくると寝たりじゃれたり、水を飲んだりしますので慣れてきたらトイレ専用場所へ誘導します。
トイレをしてもしなくても良いのでしばらく様子を見てトイレをしたらサークルへ入れる。
しなくてもサークルへ入れる。
これを繰り返すことにより犬もだんだんと勝手を覚えていきます。
とにかく1日のルーテーンを作ってあげます。
失敗させないトイレのしつけ方
まずは部屋(リビング)・トイレ・寝室作りから始める。
普段過ごす部屋は人で言うとリビング(くつろぐソファーにテレビなど)で犬のリビングはトイレと毛布やおもちゃなどが付いています。
普段留守をさせる時などに最適
失敗させない環境作りのためにトイレは大きい方が良い。
留守が留守が長くなったりすると上手くトイレをしてまた次違う場所でトイレが出来るからです。
トイレが小さいと汚れたシーツの上にしたくないために毛布などにトイレをして段々と失敗が増えます。
なので留守が長く多い日の家庭は上手く出来てたとしても失敗する様になります。
また上手に出来てたとしても飼い主が帰宅時に子犬が喜びトイレを踏み倒してしまうケースも少なくありません。
トイレ専用
トイレ専用場所はほとんどの飼い主さんは設置しておりませんが、トイレ専用場所が必要。
写真を見てわかる通り失敗しようがありません。
この上がトイレと覚えたら完璧。
クレートも活用
クレートなどに入れてトイレを我慢させたり、食後や運動後などトイレのタイミングと同時に
”トイレ専用場所”
へ移動させるとトイレを失敗しようがない状態になり、ここがトイレと習慣化できます。
トイレの場所は分かりやすく近い場所を選び、子犬は成犬よりも我慢が苦手なので失敗は当たり前と思いましょう。
失敗しても今だけであって大人になれば体も大きくなり、出来るようになります。
また設置すればなるべく場所は変えないようにしておきましょう。
この右サークル内がトイレと覚えたらこれを移動したり持っていくだけ。
トイレ専用場所はサークルを利用してることにより
”サークル内でトイレをする習慣”
にもなり愛犬と旅行や遠出する時はトイレ専用サークルを持っていくとトイレを誘発しやすくもなります。
失敗しないトイレはサイズが重要
トイレをさせるためには殆どがトイレトレーを置いてトイレシーツを置くのが当たり前になりました。
そしてお客さん宅に初めてお尋ねした時、圧倒的に多いのが…
サイズが小さい。
5㎏以下の場合でもなるべく大きいワイドサイズのトイレトレー(幅63×奥行49)を推薦します。
これは何故かというとトイレの失敗を少なくさせるためです。
トイレの失敗の原因としてトイレの場所が狭くてはみ出したり、上手くトイレをしたのにシーツが汚れていて違う所でした…
などがあります。
すると初めは上手にしていたトイレが段々とトレイトレイからはみ出してそこからトイレトレイ以外でもしてもいいとなってしまいます。
まず初めに失敗させない工夫が必要になってきます。
中型以上なら真ん中(犬が乗ってる)XLのトイレトレイの(幅936×奥行640)ワイドサイズシーツ2枚分が望ましいです。
写真で見てわかる通りジャックラッセルテリア(6㎏)でも少しゆとりがあるような感じがしませんか?
写真左のワイドサイズのトイレトレイ(幅63×奥行49)ワイドサイズシーツ1枚分と比べると丁度倍ぐらいの広さがあります。
ジャックラッセルテリア(6㎏)だと少し狭い感じで1回トイレをすればシーツを変えないといけませんね。
犬により汚れるとそこにはもうトイレをしない子もいるので、留守が長いと毛布や寝床隅など別の所でしてしまい失敗に繋がります。
そしてシーツを噛まないようにする上からシーツをかぶせるメッシュをしてしっかり固定しておかないとシーツを食べたり、ぐちゃぐちゃにしたりします。
また足先敏感な犬はメッシュを嫌がったり、中心に乗るとトレイが少しへこんで恐がったりしてそこに近づかないこともありますので、しっかりしっかりを見ておくことも大事です。
シーツが少しでもはみ出たりしていてもそこから引っ張ったりするのでしっかりはみ出ないようにしましょう。またトレーを噛んだりしますが、壊れたらまた買おう…ぐらい寛大に見ておきましょう。おもちゃなどを入れてそっちに促すこともありますが、おもちゃも飽きてしまい結局噛んで破壊して形が変わるトイレトレイを噛むようになるかと思います。必ずトイレトレイは犬のサイズピッタリではなく犬より大きいのを購入しましょう。幼犬だと数ヵ月で更に大きくなりますからね。初めはよくても成長と共にトイレトレイが小さくなり失敗が増えます。
トイレトレイ選び
留守番が長いや時や多頭飼いはワイドサイズ2枚分の【写真中・右】XLのトイレトレー(幅93,6×奥行64)。
定期的に確認できる人が居たり、少し留守番させたりする場合は【写真左】ワイドサイズのトイレトレー(幅63×奥行49)
一番右のトレーはシーツ噛み防止のメッシュはありませんが、真ん中に引っかけるところがあり外すと半分に分かれてワイドサイズのトイレトレー(幅63×奥行49)が2枚にもなる。
そして貼り付けタイプなので取り換えも楽。
また足をあげで用を足すオスは斜めにしたり壁に立てかけたり出来てシーンに合わせて使えるのが便利。
貼り付けタイプなのでイタズラ防止が無く、噛んで破られたりすると不便にもなる。
この頃は2,5㎏
ワイドサイズのトイレトレー(幅63×奥行49)
愛犬が来た初めは丁度ぐらい。半年後には少し手狭になる
☑そりょ失敗するよー例①
シェパードにチワワぐらいのレギュラーサイズ(幅48×奥行36)のトイレトレーを置いていていつもはみ出る、失敗するどうにかならないか?…とおっしゃっておりました。
結論:小さすぎます
☑そりょ失敗するよー例②
2匹飼いのダックスとプードル。平日12時間留守番でトイレトレーはトイレトレー(幅63×奥行49)2つ。
結論:人が居なさ過ぎ、留守長すぎなのとトレイ小さい
犬の移動手段
トイレ専用場所への連れて行き方は抱っこして連れて行くのではNGです。
キッチリと紐を付けて連れて行き、トイレ場所で紐を放しましょう。
理由はトイレまでのルートを覚えてもらうため(癖付け)するためです。
これを1ヶ月ほど続けると自分からトイレへ駆け込むようになります。
紐をつけずにつかんだり首輪を持ったりすると手を嫌がったり、手にじゃれたり、逃げたりとするようになります。
早い子で2週間ほど。
紐をつけて誘導してると犬に誘導する前に自分からトイレに入るようになると紐は要らなくなります。
毎日毎回やってると感覚でわかるかと思います。
トイレのサークルを外す
トイレ専用場所でトイレができて自分で駆け込むようになれば次はサークルを外しましょう。
初めはトイレがしたいのでトイレ専用場所で訳も分からずトイレ。
これを繰り返すと
“サークル内はトイレ”
と習慣化されて次第には
“トイレトレーはトイレ”
ともなります。
これが習慣化されると
”サークル内→トイレ”と”トイレトレイ→トイレ”
となり、トイレがしたくなるとトレーやサークルを探してそこでトイレをするようになるわけです。
そうすると
”トレーはトイレ”
となるのでトレーを持っていくだけでどこでもトイレが可能になるわけです。
また関連付けを利用するのに合図は”シーシー”など分かりやすい合図を付け加えるのも良い方法です。
終わりに
こんな風に簡単にみえますが、やはり手間暇がかかり監視と人手が必要となり”失敗させない”がカギとなります。
時間が無かったり、人がいない、留守が長かったりとするとやはりトイレのしつけは難しくなります。
もうすでに完成していて成犬になっていれば問題ありませんが、冒頭にも書いた通りトイレをうまく出来ているのに見ている人や片付ける人がいないことにより、段々出来なくなります。
そしてトイレのしつけはできる犬は自然とできるようになっており、できない犬はトコトンできません(尻癖が悪かったり、悪い癖が年齢的についていたり)。
しかし、尻癖の悪い犬の飼い主さんにアドバイスすることはとにかく失敗させない環境を作り(クレートやサークル、タイミング、行動範囲の制限など)を徹底してもらいますのでやり方は基本同じになります。